普通の頭痛はしばらくすると自然におさまることもありますが、片頭痛はまったく別物のつらさがあります。さっきまで普通に家事や仕事をしていたのに、突然、目の奥や頭の片側からズキズキとした強い痛みが広がってくる。急に日光が強烈なライトのように感じられ、いつもの物音も不快なほど大きく響き、少し動くだけで痛みが悪化してしまう。
そんなとき、頭に浮かぶのはただひとつ、「とにかくこの痛みから解放されたい」という思いです。そして多くの人が、「片頭痛に一番効く薬」「最強の片頭痛薬」といった言葉でネット検索し、いちばん効く薬を探そうとします。ところが、シンプルな答えが得られるどころか、医療用語や賛否が分かれるクチコミ、聞き慣れない薬の名前が次々と出てきて、かえって混乱してしまうことも少なくありません。
実際のところ、片頭痛に対する反応は人によって大きく異なり、ある人にとって「最強」の薬が、別の人にはあまり効かないということもあります。そのため、薬の種類ごとの特徴や働き方、自分に向いている理由を理解したうえで、自分にとっての「一番合う選択肢」を見つけていくことが大切になります。
このブログでは、片頭痛の治療薬について一つひとつ丁寧に整理しながら、落ち着いて比較できるようにし、自分に合った治療方法や薬の候補を考えやすくすることを目指します。
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片頭痛薬の「強さランキング」は本当にあるのか?
「頭痛薬 強さ ランキング」「病院で出される頭痛薬の強さ」といった言葉で検索する人は、「強い順」に並んだ科学的な一覧表のようなものをイメージしていることが多いでしょう。
しかし、一般的な医学的説明によると、そのような公式のランキングは存在しません。
片頭痛薬の「強さ」は、次のような要素によって変わってくるからです。
- 片頭痛の症状の強さ
- 症状が出るスピード
- その人の体質や薬への反応
- 吐き気や光への過敏さがあるかどうか
- これまでの病歴や併存する病気
そのため、「強さ」そのものの序列ではなく、「よく使われている薬の一覧」をもとに話をすることが一般的です。これは「強い順・弱い順」の表ではなく、状況に応じて医師が選ぶことが多い薬のリストに近いイメージです。
よく処方される片頭痛の薬
ここでは、公開されている情報をもとにした「カテゴリ別の概要」を紹介します。あくまで種類ごとの紹介であり、強さのランキングではありません。片頭痛薬、片頭痛の処方薬として話題にのぼることが多いものです。
1.トリプタン系
「トリプタン 片頭痛」「片頭痛 トリプタン系の薬」などの検索でよく出てくるグループです。国によっては市販薬として扱われているものもあります。
代表的なもの:
- スマトリプタン
- エレトリプタン
- リザトリプタン
- ゾルミトリプタン
- ナラトリプタン
「スマトリプタン 効き目 強さ」「エレトリプタン 効き目 強さ」といった検索も多く見られますが、実際の効き方は人によって大きく違います。また、「スマトリプタンの副作用がつらい」「リザトリプタンの副作用がきつい」と感じる人もいますが、これもあくまで個人差によるものです。
2.鎮痛薬
「片頭痛 市販薬」「片頭痛におすすめの市販の鎮痛薬」といった話題でよく取り上げられるグループです。
主なもの:
- アセトアミノフェン
- 一部の非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
一般的には、症状が比較的軽い場合に用いられることが多いとされています。
3.予防薬
発作が起きたときに痛みを抑えるためではなく、「発作そのものが起きる頻度を減らす」ことを目的に、医師の指導のもとで継続的に服用するタイプの薬です。
片頭痛薬を比較するときの考え方
「強いか弱いか」で並べるよりも、それぞれの薬の違いを理解することのほうが実用的です。体の反応は薬の種類ごとに大きく異なるため、比較は次のようなポイントに基づいて行われることが多くなります。
- 片頭痛の出方が急激かどうか
- 吐き気をともなうかどうか
- 日常生活にどの程度支障が出ているか
- これまで使った頭痛薬への反応
「とにかく早く効いてほしい」と考える人もいれば、「多少時間がかかっても長く効いてほしい」という人もいます。また、「強い薬を使うと締め付け感やふらつきが出るので、もう少しマイルドな薬がよい」と感じる人もいます。
片頭痛薬の効き方に個人差が出る理由
同じ薬でも、人によって「よく効く」「あまり効かない」「副作用が気になる」など、感じ方が大きく異なります。その背景として、次のような要因が挙げられます。
- 体質や代謝などの身体的な違い
- ストレスや睡眠状態
- ホルモンバランスの変化
- 食べ物や飲み物による誘因
- 光、におい、天候などの環境要因
- 鎮痛薬の使いすぎによる影響
このため、同じ薬を同じように飲んでいても、二人の結果がまったく違うということが起こり得ます。
自分に合った片頭痛薬を選ぶには
「片頭痛に一番強い薬はどれか?」と考えるよりも、
「自分の症状にいちばん合うのはどの選択肢か?」
という視点で考えることがより現実的です。
ここでは、医学的な一般論としてよく示される考え方をまとめます(具体的な指示や推奨ではありません)。
- 症状が軽い場合には、市販の一般的な鎮痛薬で対処する人もいる
- 症状が中等度の場合には、医師が別の種類の治療を処方することがある
- 発作の頻度が高い場合には、医師から予防的な治療を提案されることがある
市販薬だけでは足りなくなってきたとき
次のような言葉で検索する人も多くいます。
- 片頭痛 市販薬
- 片頭痛 市販 トリプタン
- 片頭痛の処方薬が効かない
- ゾーミッグ 副作用
こうした検索が増えるのは、多くの場合、軽い薬では十分な効果が得られなくなってきたときです。このような状況では、医師が次のような点を含め、全体的な状態を評価します。
- 症状が典型的な片頭痛のパターンと合っているか
- 他の病気が隠れていないか
- 別の種類の治療のほうが適していないか
頭痛が長引いたり、これまでと様子が変わってきたりした場合には、専門家による評価が必要になることもあります。これはとても重要なステップです。
まとめ
片頭痛は、同じ薬を使っても人によって効き方が違うため、「なぜ自分には効かないのか」と余計に悩んでしまうことがあります。「とにかく一番強い薬」を探すよりも、治療法や薬の種類ごとの特徴を知り、自分の症状に合う組み合わせを考えるほうが現実的です。軽い痛みには一般的な鎮痛薬で足りる人もいれば、トリプタン系が必要な人、発作が頻繁なため予防薬が適している人もいます。
大切なのは、自分の症状や発作のパターンをよく把握し、「自分の体にどう反応するか」という視点で治療を選ぶことです。もし症状の出方が変わってきたり、これまで効いていた薬の効きが悪くなったりした場合には、安全のためにも、そしてよりよい対処法を見つけるためにも、早めに医師に相談することをおすすめします。
片頭痛薬の強さランキングに関するよくある質問
Q1.なぜ片頭痛の薬は人によって効き方が違うのですか?
答え:片頭痛を引き起こす要因や体の反応は人それぞれ異なるためです。同じ薬でも、ある人にはとてもよく効いて「強い」と感じられる一方で、別の人には「弱い」と感じられることがあります。
Q2.本当に「最強の片頭痛薬」というものはないのですか?
答え:はい。ひとつだけ「これが最強」と言える薬はありません。薬ごとに働き方が違い、最適な選択肢は、その人の症状や体の反応によって決まります。
Q3.どのようなときに片頭痛の予防薬を考えるべきですか?
答え:片頭痛の発作が月に何度も起こるなど頻度が高い場合や、通常の治療だけでは痛みのコントロールが難しくなってきた場合に、医師が予防薬の使用を検討することがあります。
Q4.なぜ、今まで効いていた片頭痛薬が効かなくなることがあるのですか?
答え:ストレスやホルモンバランス、生活習慣、健康状態の変化などによって、片頭痛のパターン自体が変わることがあります。その結果、以前はよく効いていた薬が、以前ほど効果を感じられなくなることがあります。
Q5.片頭痛には市販の鎮痛薬だけで十分ですか?
答え:症状が軽い場合には、市販薬である程度おさまることもあります。しかし、中等度から重い片頭痛では、市販薬だけでは不十分なことが多く、医師の管理のもとでより適切な治療が必要になる場合があります。
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Reference:
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