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子供の熱が40度に…まずやるべき対処とは

子供の体温計に39度や40度といった数字が表示されると、特に初めての子育てでは強い不安にかられる方も多いことでしょう。

ついさっきまで普通に遊んだり眠ったりしていたのに、急に体がとても熱く感じられる。体温を測ってみると、高い数字が表示されて、胸がざわつく。これは危険な発熱なのか、今すぐ病院に行くべきなのか、赤ちゃんの発熱で39度はよくあることなのか――。体温が40度近くまで上がると、どう対応すればよいのか分からず、さらに心配が募ったりします。

実際のところ、子供の発熱は日常的にみられるものです。

多くの場合、発熱は、体がかぜやインフルエンザ、のどなどの感染症と戦っているサインです。体がウイルスや細菌に反応しているときには、39度台の発熱が起こることもあります。ただ40度近くまで上がると、不安になるのも無理はありません。解熱薬を使ってもすぐに下がらなかったり、しっかり休ませて水分もとらせているのに熱がなかなか引かない場合には、心配になる方も多いでしょう。

このブログでは、子供の発熱が40度になったときにどう対処すべきか、自宅で様子を見てよい場合と受診が必要な場合の目安、そして子供を少しでも楽にしてあげるためのの基本的なケアについて説明します。

子供が急に高熱を出すのはなぜか

子供が突然39度の発熱を起こすとき、その多くは免疫システムが感染に反応し始めたサインです。発熱は、体の防御反応の一部です。ウイルスや細菌が体内に入ると、免疫システムが体温を上げることで、病原体の動きを弱め、白血球がそれらと戦いやすい環境をつくろうとします。

このため、乳幼児期に発熱が頻繁に起こるのはごく普通のことです。子供は免疫システムが発達途上にあり、特に保育園や幼稚園に通い始めると、新しいウイルスに次々と出会うため、感染しやすくなります。

赤ちゃんや子供の39度以上の発熱の主な原因は、かぜのウイルス、インフルエンザ、のどの感染症などのウイルス性疾患です。ほかにも、中耳炎、胃腸炎、尿路感染症などで発熱する子供もいます。多くのウイルス性の病気では、2~3日発熱が続いたあと自然に落ち着いてきますが、4日以上高熱が続く場合や、いつもと違う様子が見られる場合は、早めの受診が必要です。

子供の40度の熱の対処法:受診が必要な場合

体温計に40度と表示されると、大きな不安を感じるかもしれませんが、数値だけで状態のすべてを判断できるわけではありません。医師は体温そのものだけでなく、全身の様子や反応のしかたなどを含めて総合的に判断します。40度の熱があっても、呼びかけに反応し、水分がとれていて、休めているようなら、短時間であれば自宅で様子をみるように提案することもあります。

一方で、次のような場合は医療機関の受診が必要になります。

  • 生後3か月未満の発熱:この時期は重い感染症に急速に進行する可能性があるため、わずかな発熱でも必ず医師の診察が必要です。
  • 呼吸が苦しそう、ひどいせきが続く:呼吸に関する症状は、必ず医療の専門家による評価が必要になります。
  • けいれんがある、意識がぼんやりしている、意識を失う:急な発熱の上昇に伴って、熱性けいれんを起こす子供もいます。
  • 水分をほとんどとれない、長時間おしっこが出ていない:脱水の可能性があります。
  • 4日以上子供の高熱が続く:数日を超えて熱が引かないときは、原因を調べるために受診が勧められます。

体温計が示すのはあくまで数値としての体温です。適切な対応のためには、子供の様子や水分がとれているかどうかをあわせて観察することがとても大切です。

子供の40度の熱の対処法:自宅でできる対応

子供の体温が39~40度に上がったときにできることは、症状をよく観察しながら、無理のない範囲で体を楽にしてあげるケアに集中することです。

以下のようなシンプルなケアは、つらさを和らげることを目的としたものです。

  • こまめに水分をとらせる:熱が出ると、汗や呼吸の増加によって、体から水分が失われやすくなります。水、経口補水液、薄めた果汁などを少量ずつ、こまめにとることが大切です。一度にたくさん飲むことを嫌がる場合は、「少しずつ、回数を分けて」の方が受け入れてもらいやすいことも多いです。
  • しっかり休ませる:体が感染と戦っているときは、だるさや疲れを感じやすくなります。静かな環境で十分に休めるようにすることが、回復の助けになります。
  • 服装を楽にする:寒気があるときは、熱があっても寒く感じることがあります。その場合は、軽めの毛布などで体を温めます。熱が落ち着き、汗をかき始めたら、厚着を避け、薄手の服にして熱がこもりすぎないように調整します。
  • やさしく体を冷やす:首の後ろ、わきの下、足のつけ根など、大きな血管が通る部分を冷やすと、少し楽に感じることがあります。ただし、氷水や冷たすぎるタオルなど、極端に冷たいものによる冷却はお勧めしません。
  • 解熱薬は指示に従って使用する:40度の発熱に解熱薬があまり効いていないようだと不安になることもあるでしょうが、解熱薬の目的は主に「つらさをやわらげること」であり、感染そのものを治す薬ではありません。最近では医薬品の購入を薬のオンライン通販サイトで検討する人も増えていますが、使用量や使い方については、必ず医師や薬剤師など専門家の指示に従うことが大切です。

子供の熱が何度もぶり返すのはなぜ?

特に幼児期には、「また熱が出た」「何度も発熱を繰り返すけど大丈夫だろうか」と心配になることも少なくないでしょう。

こうした発熱の背景には、いくつかの理由があります。

まず、1~5歳ごろまでは、年間を通して複数回のウイルス感染を経験するのが一般的です。免疫システムがまだ多くの病原体に慣れていないため、そのたびに発熱が起こりやすくなります。

次に、発熱中は1日のなかで体温が上下しやすいという特徴があります。朝に39度台から少し下がっていても、夕方から夜にかけて再び高くなるといった変化は、感染時によく見られます。

さらに、一部では、特定の感染症や免疫反応により、一定の周期で熱が上がったり下がったりする「くり返す発熱」が見られることもあります。

1週間以上高熱が続く場合や、はっきりした症状がないのに高熱を繰り返す場合には、原因を調べるための検査が必要になることがあります。

子供の熱が数日続くときの対応

発熱が4日目になると、心配が大きくなる方も多いことでしょう。多くのウイルス感染では、発熱は3日ほどで落ち着くことが一般的ですが、この期間を過ぎても高熱が続く場合は、医師の診察を受けることをお勧めします。

診察では、発熱に加えて、中耳炎やのどの感染症、尿路感染症などの有無について確認されることがあります。場合によっては、熱が続く原因を調べるために、追加の検査が必要になることもあります。

このようなときは、発熱だけでなく、発疹、嘔吐、ひどいせき、いつも以上のぐったりした様子など、ほかに気になる症状がないかもあわせて観察しておくことが大切です。そうした情報は、医師が適切な治療方針を判断する助けになります。

よくある質問: 子供の40度の熱の対処法

Q1.子供の40度の熱は危険ですか。

A.40度の熱があると、とてもつらそうに見えるかもしれませんが、発熱そのものは多くの場合、体が感染と戦っている自然な反応の一部です。重症かどうかを判断するうえでは、体温計の数値だけでなく、全身の様子や反応のしかたをあわせてみることが大切です。

Q2.子供が急に39度の熱を出したとき、どうすればよいですか。

A.まずは子供の様子を落ち着いて確認することが大切です。どの程度水分がとれているか、呼吸が苦しそうでないかなどを確認してください。十分に休ませ、水分をこまめにとらせながら、症状の変化をよく観察します。気になる症状が出てきた場合は、早めの受診を検討してください。

Q3.朝は熱が下がるのに、夜になるとまた上がるのはなぜですか。

A.体温は1日の中で自然に変動します。感染症にかかっているときは、特に夕方から夜にかけて体温が高くなり、朝には比較的下がるというパターンが子供ではよく見られます。

Q4.解熱薬を飲ませても、子供の40度の熱があまり下がりません。

A.解熱薬は主に、熱による不快感を和らげることを目的とした薬です。感染症の種類によっては、体温が少し下がる程度にとどまることもあります。つらそうな様子が続いている場合や、症状が悪化しているように見える場合には、医療機関への相談をお勧めします。

Q5.子供の発熱で受診した方がよいのは、どのようなときですか。

A.4日以上熱が続く、子供がぐったりしている、水分がほとんどとれない、呼吸が苦しそう、けいれんがみられる、こういったサインがあるときは、早めの受診を検討してください。

まとめ

子供が40度の熱を出している様子を見ると、不安を感じるのは自然なことです。しかし、発熱は多くの場合、体が感染と戦っている自然な反応です。子供の発熱の多くは、一般的なウイルス性の病気によるものであり、十分な休養と水分補給、家庭でのケアによって次第に回復していきます。

最も大切なのは、体温の数値だけにとらわれず、全身の様子をよく観察することです。元気の程度、水分がとれているか、呼吸の状態、つらさの程度などは、状態を判断するうえで重要な手がかりになります。

症状が長引く場合や悪化していると感じる場合、不安が強い場合には、医療の専門家に相談することが安心につながります。適切な観察とケアによって、多くの場合、子供は合併症を伴うことなく、発熱から回復していきます。